
あなたの着物のお悩みあれこれに、ワノコト着付け講師が答える「きものお悩み相談室」。今回のお悩みは「茶道のお稽古にはどんな着物を着たらよいですか?」です。
着物で茶道のお稽古、とても素敵ですね。でも、お稽古で、お茶会で、一体どんな着物を着ればよいの?とお悩みの方も多いはずです。
今回のご相談は・・・
茶道loveさん(50代)/着物歴 なし
茶道のお稽古に着物を着たいのですが、年齢と目的に合ったものをどう選んでよいのかわかりません。
振袖や訪問着、留袖などフォーマルな着物しか持っていないし、来たことがないので、何から始めたらいいのか教えてください。
お悩みへのアドバイス
ワノコト着付け講師の早見由美子です。
ご相談ありがとうございます。
着物で茶道、とても素敵ですね。 茶道と着物は、その発祥の時代からきってもきれないものです。
茶道の着物の選び方とのことでお話してみたいと思います。
まず一番大切なことは、茶道の世界観に調和する装いを考えるということです。 茶道loveさんのお好きな茶道とはどんな世界でしょうか?
静寂の中に身を置き、ゆったりと、けれど快い緊張感を持って流れる時間の中で、ご亭主心尽しの美味しいお茶とお菓子を味わう。 調和を考え尽くしたお道具組を楽しみ、季節の花や風物を愛でる。 その美しい空気のなかで、茶道loveさんはどんな着物を着ていたいでしょうか? どんな着物が調和するでしょうか?
茶道の世界を考えると、華美なもの、くだけ過ぎたものは少し違いそうですね。 また、どんなお茶席かによっても変わってきます。
お茶でいう「真行草」から考えてみたいと思います。
「真」のお茶席
節目や行事の中の茶事やお茶会 初釜、炉開き、口切りなどのフォーマルなお茶会の席では、格の高さも考えた装いを選びましょう。
ひとつ紋のついた色無地や江戸小紋、落ち着いた訪問着や付け下げ、格のある小紋などに袋帯、格のある名古屋帯などを選ぶと良いでしょう。
ご自分が亭主側となる時は、先生やお仲間とご相談くださいね。
「行」のお茶席
大寄席や季節行事などのお茶会 もう少し気軽に楽しめるお茶席では、季節や席のテーマ、雰囲気、ご自分の好みを考えて選ぶことができますよ。
色無地や江戸小紋、小紋や席によっては後染めの紬なども素敵。 袋帯、名古屋帯ともにコーディネートに季節を取り入れて楽しみましょう。
「真」「行」ともにしっとりとしたお茶の世界観に調和するような色や柄を選ぶと素敵です。
「草」のお茶席 (お稽古)
仲間同士で楽しむお茶会やお稽古の時などは、着物もお好きなもので大丈夫。
小紋や紬、普段着の着物に名古屋帯、半幅帯などでも良いでしょう。 夏なら浴衣でも楽しめるのではないでしょうか?
もし、今フォーマルなお着物しかお持ちでないようでしたら、お稽古用には汚れても自宅でお手入れできる洗える着物などもおすすめです。近頃は、洗える着物にも上品な飛び柄の小紋や色無地など、色も柄も種類が豊富にでています。
茶道の所作は着物ありきのものも多く、お稽古も着物で行うことでより美しい動きが身につくことと思います。もちろん気持ちもぐっと入ることでしょう。
また、年齢のことはあまり気にせず、今のご自分に似合うお好きなものの中で、上記をご参考に選んでみてくださいね。
茶道loveさん まずは気軽な気持ちで「草」の席、例えばお稽古の時などからカジュアルな着物で挑戦してみてくださいね。 きっと茶道がもっと楽しくなることと思います。


早見由美子先生
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- 内容が似ているお悩みは、まとめさせていただくことがございます。
- 各講師の回答は一つのアドバイスとしてお考えください。着付けや着物は、身長や体型などによって個人差があります。他の方への回答が、必ずしもご自身に当てはまるとは限りません。