あなたの着物のお悩みあれこれに、ワノコト着付け講師が答える「きものお悩み相談室」。今回お悩みは「長襦袢と着物の袖丈」についてです。
一目惚れして購入したリサイクルの着物、着てみたら持っている長襦袢と袖丈が合わない!こんな経験をしたことがある人も多いのでは?
今回のご相談は・・
誂えたお着物と長襦袢はサイズが勿論合うのですが、市販の長襦袢と誂えた着物、または、誂えた長襦袢と出来上がりの着物やリサイクル着物との袖丈が合わずどうすればいいでしょうか?
お悩みへのアドバイス
着付け講師の早見由美子です。
ご相談、ありがとうございます。
さて、お尋ねの袖丈。
着物と長襦袢、袖丈の違いがあるとぴったりと収まらず、悩ましいですよね。まずはじめに着物の袖丈についてお話しますね。
現在、着物の袖丈(振袖以外)は平均して、1尺3寸(約49cm)の袖丈のものが多くなっています。
仕立て上がった状態で販売されるプレタ着物や浴衣、また、市販の長襦袢などのほとんどが、着物サイズによらず袖丈はこの長さで仕上がっています。
ただし、ご自分でお仕立てしたものなどは好みも反映されるので、その限りではありません。袖丈はご自分の好きな着姿をつくる大切なポイントのひとつです。
小柄な方ならやや短め、また大柄な方や長目がお好きな方は少し長目に。
リユース着物などはそんなまちまちの長さのものもありますし、また、アンティークの着物などは時代柄長目のものも少なくありません。
ちなみに私は身長もあり袖丈も長目が好みなので、反物で長さがとれる場合は1尺5寸(約57cm)で、紬など反物の長さがやや短い時には1尺4寸(約53cm)で仕立てます。
49cmのものもあるので、ご相談のように長襦袢は悩みどころで、私はいくつかの袖丈のものを用意しています。
ご相談では着物の袖丈がいくつかの物をお持ちと言うことなのでご提案です。
気軽に楽しむカジュアルの着物なら襟付きの半襦袢が便利です。
身頃が晒し布の半襦袢に半襟が付いており、お手持ちの裾除けに合わせて襦袢として着用できます。袖が筒袖なので、お着物の袖の長さを気にすることなく着ていただけます。
袖先にレースがあしらわれたものならチラリとみえても素敵です。
また、うそつき襦袢(長襦袢のように一部式のものと上下に分かれている二部式のものがある)などのように身頃部分は晒し布で半襟がついており、袖と裾除け部分に柄布のものがついている襦袢も便利です。
袖部分がマジックテープなどで付け替えができるものもあるので、袖部分のみいくつか長さ違いを用意して合わせることができます。
襦袢サイズはご自分の身長と裄丈に合わせて決めましょう。
また、もし着物を買われるさいには、お手持ちの襦袢の袖丈のメモも持って、それに合うかどうかもご一考してくださいね。
着物と襦袢の袖丈が合うと着付けが綺麗になります。
ぜひお悩みを解決して、着物を楽しんでくださいね!
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