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長襦袢の衿元が緩んでしまいます!

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あなたの着物のお悩みあれこれに、ワノコト着付け講師が答える「きものお悩み相談室」。今回のお悩みは「長襦袢の衿元が緩んでしまう」です。

胸元できちんと合わせたつもりなのに、帯を結び終えると長襦袢の衿がなんだか浮いているという経験のある方も多いはず。着物姿は衿元が大事です。衿が緩んでしまう原因と対策を!

今回のご相談は・・・

ぬこさん(30代)/着物歴 2年

長襦袢の胸元が、着付けた時はピシッとしているのですが、帯を結び終えた時点で少し緩んでしまいます。胸上でしっかり合わせているつもりなのですが、それでも緩みます。 

長襦袢の着方が正しくないのでしょうか?

お悩みへのアドバイス

ワノコト着付け講師の齋藤 瑞穂です。
ぬこさん、ご相談ありがとうございます。

ご相談の長襦袢の胸元の緩みですが、
・衿合わせ部分がパカパカと「衿が浮く」
・衿合わせの交点の「角度が変わってしまう」
どちらかのお悩みではないかなと思います。

衿については、だらしなく見えない程度に少し余裕があるのは、首元が楽というメリットもありますし、角度もご自分の雰囲気に似合っている場合は許容範囲として良いと思いますが、理想の着姿と違うならやっぱり直したいと思うお気持ちもよく分かります!

「衿が浮く」ことの原因と対策

① 長襦袢の伊達締めがゆるい

長襦袢の伊達締めは緩くないでしょうか?

上半身の少しの動きで衿合わせが浮いたりズレることがないよう、襦袢の伊達締めはしっかり締めてください。
襦袢の伊達締めをしっかりと締めるためには、紐が通る位置に補正があると良いですね。補正がクッションとなりしっかり締まります。また、補正のクッションがないと紐がくい込んで痛みの原因にもなります。

また、伊達締めの位置はアンダーバストの位置が理想です。位置が衿合わせから遠いほど、衿がズレる余地を与えてしまいます。

② 着物の後ろ衿で襦袢の衣紋を押してしまう

長襦袢を着終わり、着物に袖を通す時、着物の後ろ衿でせっかく抜いた長襦袢の衣紋を押してしまうことがあります。後ろ衿で押されると衣紋を抜いた分の空間が、身体の前に押し出されるので、衿元が浮いてしまいます。

着物に袖を通す時は、

先ずは左右の肩に順番に掛けてから、胸の辺りで両衿を摘んでおいて、片腕づつ通します。腕が通ったら胸の谷間辺りの衿をそれぞれの手で持ち分け、襦袢の衿を押さないように優しく沿わせるだけにしましょう。

もし、押してしまった時は、着物を羽織った状態で良いので、背中でもう一度長襦袢の衣紋を引けば大丈夫です!

③ 衿芯が硬すぎる

衿芯が硬すぎると、衿芯自体が真っ直ぐに戻ろうとする力が強いので、時間とともに衿が浮きやすくなります。

少し柔らかい衿芯に変えてみましょう。

「衿合わせの角度が変わってしまう」ことの原因と対策

首から胸紐までの間で、衿が通っている位置を確認してみましょう。

衿がバストトップより内側の位置を通っていると、上半身の動きに乗じて体の内側に滑り落ちてしまうことがあります。そうなると、衿の角度が鋭角に変わってしまいます。

バストトップを山の頂点と考えて、衿がゴム紐だとイメージしてみていただくとわかりやすいかもしれません。
山の頂点でピンと張り詰めた状態のゴム紐は、元の状態に戻ろうとする作用が働き、段々と谷間に向かって滑り落ちていきます。
ゴム紐ほどではないにしても、布にも同じような力の作用が働きます。

衿がバストトップより外側を通るように衿合わせを深くしておくと、角度が変わりにくいので、次のことを試してみてください。

① 補正で胸の凸凹をながらかにする

和装ブラジャーで胸の凹凸をなだらかにしましょう。胸の谷間の凹みが埋まるように、必要であればさらに補正を入れてみてください。
ハト胸の状態になると、衿が身体に沿いやすくなり、着崩れが防げます。

② 身体のサイズに合った長襦袢か確認してみる

衿合わせを深くするためには、しっかりと身体のサイズにあった長襦袢の前身頃の幅(抱き幅)が必要です。
もし抱き幅が足りず、衿がバストをしっかり覆えない場合には、長襦袢のサイズを見直してみると良いかもしれません。

紐の締め具合や補正の量は、個人個人でベストが違います。少しづつ変えて実験してみながら、ご自身が一番しっくりくる状態を探ってみるのも楽しいですよ。

もちろんわからない事や不安な事はいつでも講師にお聞きくださいね!

ワノコト着付け講師
ワノコト着付け講師
齋藤 瑞穂先生

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