12月に入り、本格的な冬の厳しい寒さがやってきましたね
ピンと張りつめた冷たい空気に心も体も冷えきるような季節ですが
ほっと一息、お茶室でいただく和菓子と抹茶のおいしさは格別です

今回のテーマは「和菓子」
茶席で和菓子を頂く際の基本的なマナーや
今月のレッスンにて使用する彩り豊かな和菓子をご紹介していきます!

~茶席での和菓子の頂き方&ルールは?~

茶道ではお菓子とお茶をティータイムのように交互に頂くことはありません
「お菓子をどうぞ」という一声がかかると
お客様はお抹茶が出される前に和菓子を先に頂きます
和菓子は小さく切りすぎると、せっかくの形も崩れ懐紙からこぼれやすくなりますので
目安として3~4口に切り分けながら、手早くいただくこともポイントです

お抹茶が出される前に、和菓子をいただく理由はただ1つ
メインであるお抹茶を美味しく味わうため
甘い和菓子を頂くと、口の中には甘さが残り
その後に苦みのあるお抹茶をいただくと、より香り高く味わうことができるのです

お点前では手順通り進めることも大切ですが
1番大切なことは心を込めてお茶を点てること
亭主はお菓子を召し上がるお客様の様子を伺いながら、よきタイミングにお茶を点てます

抹茶の量やお湯の加減など、いろいろなところに気働きをして
美味しく点てられたお抹茶は
途中で畳に置くことなく、最後までいただくことがお客様のマナーです
そのため、まず初めに和菓子を頂いてからお抹茶をゆっくり味わうのです

~茶道ではどのような和菓子が使われるの?~

茶席用の和菓子は大きく2種類あります
【主菓子と干菓子】

主菓子とは・・
饅頭・羊羹や練り切りといった主に餡でつくられた生菓子のこと
水分を多く含み日持ちは短いです
季節の花や風物の姿など四季を写した主菓子は茶事にて濃茶の前にいただきます

「織部まんじゅう」/みどりや製

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主菓子として愛される薯蕷饅頭★
薯蕷饅頭(上用饅頭)は大和芋やつくね芋といった粘り気の強い山芋が使用されており、
ふんわりと柔らかいその生地に特徴があります

「織部まんじゅう」は名前の通り
織部の焼物を模しており、特徴的な深緑の釉薬がきれいに表現されています
花も少なく緑の恋しい晩秋から冬にかけて
炉の時季に使われることが多く、茶道では和菓子の代表格です

つぎにご紹介するのは「練り切り」
みなさんも和菓子屋さんで目にすることが多いことと思います

「山茶花」/あさ美製
*山茶花(さざんか)は椿の仲間ですが
葉も花も小さいことから’姫椿’といわれます
淡いピンク色のお花が繊細に写されていますね
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この「練り切り」とは主に関東でつくられ、一般的に白餡に求肥をつなぎとして練り上げたものです
関西では「こなし」が主流
材料にこし餡が使用されるなど材料や製法に違いがありますが、どちらも茶席の主菓子として用いります

四季の変化を楽しみながら
和菓子職人の技と美意識に触れることも茶道の魅力ですね

干菓子とは・・
上生菓子とは異なり、出来上がりの水分が10%以下のもの
たとえば、落雁や有平糖など飴で作られた日持ちする菓子全般のことをいいます

茶事においては薄茶の前にお出しする和菓子です
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左下:麩焼きせんべい(冬木立)  右上:打物(侘助)/俵屋吉富製

先にお話ししたように
茶道において、和菓子は脇役ではありますが、
季節やその日のテーマに合わせ亭主が思いをかけて選びます
意匠を凝らして、1つ1つ丁寧に作られた
和菓子には’菓銘’という名前がつけられています

目で見て、味わい楽しむだけでなく
ぜひ’菓銘’も尋ねてみましょう
薄茶のお席では和やかな会話から亭主の思いや和菓子の歴史や由来を知ることができるのも茶道の醍醐味ですね

こちらの和菓子は「聖夜」/菊家製

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クリスマスリースの練り切り★
和菓子の世界でもクリスマスやバレンタインは趣向を凝らしたものがあり
毎年の楽しみでもあります

最後にご紹介するのは
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ゆず饅頭★

12月22日は「冬至」
この冬至の日には無病息災を願いゆず湯に入る習慣がありますよね
ゆずのように、香り強いものには邪気がやどらないとか・・

まさに今の時季にぴったりではないでしょうか
あざやかな黄色と丸いゆずの姿がそのまま表現されていて可愛らしい!

茶道レッスンでは毎回さまざまなお菓子をご用意してお待ちしております
なかにはワノコトのレッスンのためだけに作られた練り切りも登場しますので
ぜひ1つの楽しみとして、お気軽にいらしてください

体験レッスンも常時受付中!